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IELTSには「アカデミック(Academic)」と「ジェネラル・トレーニング(General Training)」があり、受験目的によって選ぶテストが異なります。
「海外大学へ進学するならどちら?」
「ジェネラルのほうが簡単?」
「問題や採点方法にも違いがある?」
このような疑問を持っている方も多いのではないでしょうか。
この記事では、IELTSアカデミックとジェネラルの違いを、受験目的・問題形式・スコアの観点から比較します。自分がどちらを受けるべきか判断する方法や、それぞれで優先したい対策も紹介するので、受験準備に役立ててください。
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目次
IELTS(International English Language Testing System)は、英語を「読む・聞く・書く・話す」の4技能から評価する英語能力試験です。
British Council、IDP IELTS、Cambridge University Press & Assessmentによって共同運営されており、海外の大学・大学院への進学、専門職登録、海外移住など、さまざまな目的で英語力の証明として利用されています。
IELTSには大きく分けて「アカデミック」と「ジェネラル・トレーニング」の2種類があります。どちらもリスニング、リーディング、ライティング、スピーキングの4技能を測り、スコアは1.0~9.0のバンドスコアで示されます。
IELTSそのものの仕組みや受験料、スコアなどを詳しく知りたい方は、IELTSとは?スコア・レベル・TOEFLとの違いなどを解説!も参考にしてください。
| 項目 | アカデミック | ジェネラル・トレーニング |
| 主な目的 | 大学・大学院進学、専門職登録など | 海外移住、就労、職業訓練、学士レベル未満の教育など |
| Listening | 日常会話や講義など | |
| Reading | 学術的な文章が中心 | 日常生活・職場・一般的なテーマの文章が中心 |
| Writing Task 1 | グラフ・表・図・地図・プロセスなどの説明 | 手紙を書く |
| Writing Task 2 | 与えられたテーマについてエッセイを書く | |
| Speaking | 日常的な質問、トピックカードに基づくスピーチ、ディスカッション | |
つまり、試験全体が別物なのではなく、主にリーディングとライティングの一部が受験目的に合わせて変わると考えるとわかりやすいでしょう。
IELTS Academicは、英語で高等教育を受けるために必要な英語力を測る試験です。
主に、海外の大学・大学院への進学や、医師・看護師など専門職の登録にIELTSスコアを利用する場合に受験します。大学の教材や論文などを読む場面を想定しているため、リーディングでは学術的な内容を扱う比較的長い文章が出題されます。
ライティング Task 1では、グラフや表、地図、プロセスなどで示された情報を分析し、150語以上で説明します。
なお、IELTS Onlineで受験できるのはアカデミックです。ただし、IELTS Onlineのスコアを受け付けるかどうかは提出先によって異なるため、申し込み前に確認しておきましょう。
IELTS OnlineについてはIELTS Onlineとは?自宅受験の申し込み方法・注意点・当日までの準備を解説で詳しく紹介しています。
IELTS General Trainingは、日常生活や職場などで必要になる実用的な英語力を測る試験です。
英語圏への移住や就労、職業訓練、学士レベル未満の教育などで英語力の証明が必要な場合に利用されます。
リーディングでは、広告や案内、規則、仕事に関する文書など、実生活で目にする文章が多く登場します。ライティング Task 1では、与えられた状況に応じて情報を求めたり、事情を説明したりする手紙を150語以上で書きます。
アカデミックと比べると身近なテーマが多いものの、必ずしも「簡単なIELTS」という意味ではありません。
最も重要なのは、自分の判断だけで選ばず、IELTSスコアの提出先が指定している試験を確認することです。
おおまかな目安は次のとおりです。
→海外の大学・大学院へ進学する
アカデミックが一般的です。
→日本国内の大学入試でIELTSを利用する
アカデミックが利用されるのが一般的ですが、大学・学部・入試方式によって条件が異なります。
→海外で専門職として登録する
アカデミックを求められるケースがあります。
→海外移住・永住権申請に利用する
ジェネラル・トレーニングが利用されるケースが多くあります。
→海外で職業訓練や学士レベル未満の教育を受ける
ジェネラル・トレーニングが一般的です。
ただし、国やビザ、教育機関によって条件は異なります。「留学だから必ずアカデミック」「移住だから必ずジェネラル」と機械的に決めるのではなく、申込前に提出先の最新要件を確認してください。
特にイギリスのビザ申請では、「IELTS for UKVI」が指定される場合があります。Academic/General Trainingの選択とは別の条件なので注意しましょう。
海外大学や国内大学で必要なIELTSスコアについては、IELTSスコアで大学進学!国内外の必要スコア・最新動向でも紹介しています。
「自分はどちらを受ければよいかわからない」という場合は、次の順番で確認してみましょう。
STEP 1 IELTSを何のために使いますか?
→海外大学・大学院への出願
アカデミックを確認
→国内大学入試で利用
大学・学部の募集要項を確認。アカデミックが指定されているケースが一般的
→海外移住・永住権申請
ジェネラル・トレーニングを確認
→職業訓練や学士レベル未満の教育
ジェネラル・トレーニングを確認
→医師・看護師などの専門職登録
登録機関の指定を確認。アカデミックを求められるケースあり
STEP 2 提出先に「Academic/General Training」の指定がありますか?
→ 指定がある
その種類を受験します。
→ 指定がわからない
提出先の公式サイトや募集要項を確認します。
STEP 3 IELTS for UKVIなど、試験そのものの種類に指定がありますか?
→ ある
Academic/General Trainingだけでなく、指定されたIELTSを選択します。
→ ない
通常のIELTSについて受験方法や会場を確認します。
判断に迷った場合、「どちらが簡単そうか」で選ぶのは避けましょう。必要なIELTSの種類を間違えると、取得したスコアを目的の手続きに利用できない可能性があります。
まずは「提出先」「必要なモジュール」「必要なスコア」の3点を確認してから申し込むことが大切です。
「ジェネラルは日常的な英語だから、アカデミックより簡単なのでは?」と思う方もいるでしょう。
確かに、ジェネラル・トレーニングのリーディングでは広告や案内、職場の文書などが使われるため、アカデミックの学術的な文章より読みやすいと感じる場合があります。
ただし、同じバンドスコアを取るために必要なリーディングの正答数はジェネラル・トレーニングのほうが多い傾向があります。
IELTS公式が示す平均的な目安では、たとえば以下のようになります。| バンドスコア | アカデミック | ジェネラル・トレーニング |
| 6.0 | 23問程度 | 30問程度 |
| 7.0 | 30問程度 | 35問程度 |
※40問中の目安。実際に必要な正答数は試験によって多少異なります。
そのため、「ジェネラル・トレーニングなら高いスコアを取りやすい」とは一概にいえません。
試験の難易度で種類を選ぶのではなく、必要な用途に対応した試験を選び、その問題形式に合わせて対策することが重要です。
IELTSには合格・不合格という判定はありません。リスニング、リーディング、ライティング、スピーキングの4技能それぞれが1.0~9.0のバンドスコアで評価され、その平均からOverallバンドスコアが算出されます。
アカデミックとジェネラル・トレーニングでバンドスコアの尺度自体は同じです。
ただし、リーディングは問題の内容や難易度が異なるため、先ほど紹介したように、同じバンドスコアでも必要な正答数が異なります。
一方、リスニングは両タイプで同じ問題を使用するため、スコア換算も共通です。ライティングとスピーキングは正答数ではなく、それぞれ定められた評価基準に沿って採点されます。
IELTSのバンドスコアの計算方法については、IELTSスコアの仕組み!各スコアの英語レベルや留学の目安・換算表をご覧ください。
IELTSは、海外大学・大学院への出願だけでなく、海外移住、専門職登録、就労など幅広い場面で利用されています。
ただし、「IELTSのスコアを持っていればどこでも同じように利用できる」というわけではありません。
必要なモジュールがアカデミックなのかジェネラル・トレーニングなのか、最低Overallスコアはいくつか、各技能にも最低スコアが設定されているかなど、条件は提出先によって異なります。
まず提出先の条件を確認し、「どのIELTSを、いつまでに、何点取る必要があるのか」を明確にしてから学習計画を立てるとよいでしょう。
試験日や申し込み方法を確認したい方はIELTS試験日程を確認する方法!注意点や申し込み手順、受験対策も紹介も参考にしてください。
ここからは、4技能ごとにアカデミックとジェネラル・トレーニングの違いを確認していきましょう。
リスニングはアカデミックとジェネラル・トレーニングで共通です。
試験は4パート、全40問で構成され、各パート10問ずつ出題されます。音声は1度だけ再生されます。
| Part 1 | 日常的な会話の様子(例:不動産屋での会話、ホテルの予約など) |
| Part 2 | 社会的状況下のモノローグ(例:地域設備に関してのスピーチ) |
| Part 3 | 数人(4人以下)の学校や会社での会話の様子 (例:大学の准教授と生徒が授業の課題について話している様子) |
| Part 4 | 専門的な内容に関するモノローグ(例:大学の講義) |
Part 1・2では日常的・社会的な場面、Part 3・4では教育や研修などに関する場面が中心です。イギリス、オーストラリア、ニュージーランド、北米など、複数のアクセントが使われます。
アカデミックとジェネラル・トレーニングのどちらを受ける場合でも対策方法は共通なので、IELTSリスニング対策と勉強方法:問題形式を知りスコアアップするコツ3つも活用してください。
リーディングはアカデミックとジェネラル・トレーニングで大きく異なる技能です。
どちらも試験時間は60分、問題数は40問ですが、読む文章の種類が異なります。
| アカデミック | ジェネラル・トレーニング | |
| 構成 | 3つの長文 | 3セクション |
| 主な文章 | 書籍、学術誌、雑誌、新聞など | 広告、案内、職場文書、新聞・雑誌など |
| 内容 | 学術的・一般教養的なテーマ | 日常生活、仕事、一般的なテーマ |
| 問題数 | 40問 | 40問 |
ジェネラル・トレーニングのSection 1では日常生活に関する複数の短い文章、Section 2では仕事に関する文章、Section 3では一般的なテーマの比較的長い文章を読みます。
アカデミックでは3つの長文を読むため、学術的な語彙や複雑な文章構造にも慣れておく必要があります。
アカデミック リーディングの問題形式や解き方はIELTS超基本リーディング対策:スコアを短期間で上げる3つのコツで詳しく解説しています。
ライティングは60分間でTask 1とTask 2の2問に答えます。
大きく異なるのはTask 1です。
| タスク | アカデミック | ジェネラル・トレーニング |
| Task 1 | 図表・グラフ・地図・プロセスなどを150語以上で説明 | 与えられた状況について150語以上の手紙を書く |
| Task 2 | 論点や問題について250語以上のエッセイを書く | |
Task 2は両タイプともエッセイ形式です。また、ライティングではTask 2のほうがTask 1より採点上の比重が大きいため、どちらのモジュールでもTask 2対策は重要です。
ライティングの評価基準やTask 1・Task 2の対策については、IELTSライティング対策と勉強法:Task1とTask2それぞれ解説も参考にしてください。
スピーキングもアカデミックとジェネラル・トレーニングで共通です。
試験時間は11~14分程度で、3つのPartに分かれています。
| Part1 | 自己紹介と受験者自身の家族や趣味などの話 (4~5分) |
| Part2 | 渡されるトピックカードを元に行う、最大2分間のスピーチ(1分間の準備時間) スピーチの後に試験官からの1~2の質問あり(3~4分) |
| Part3 | Part2で話したトピックに関しての質疑応答(4~5分) |
Part 1では自分自身や日常生活についての質問、Part 2では与えられたトピックについて1~2分程度話すロングターン、Part 3ではPart 2に関連したテーマについて、より抽象的な内容を試験官と話します。
スピーキングでは、流暢さと一貫性、語彙、文法、発音などが評価されます。
詳しい問題形式や回答のコツについてはIELTSスピーキング:スコアアップ対策とコツ!【問題例文・解答例付】をご覧ください。
アカデミックとジェネラル・トレーニングは共通する技能も多いため、すべての勉強方法を分ける必要はありません。
一方、リーディングとライティングでは問題形式が異なります。限られた学習時間を有効に使うためには、共通対策とモジュール別対策を分けて考えることがポイントです。
アカデミックを受験する場合、特に意識したいのがリーディングの長文読解とライティング Task 1です。
1. リーディング:学術的な文章を速く正確に読む
アカデミックのリーディングでは、一般向けの書籍や新聞、雑誌、学術的な文章などから長文が出題されます。
すべてを最初から丁寧に訳そうとすると時間が足りなくなりやすいため、文章全体のテーマを把握する読み方と、設問に必要な情報を素早く探す読み方の両方を練習しておきましょう。
知らない単語が出てきても、前後の文脈から意味を推測して読み進める力も必要です。
2. ライティング Task 1:情報を「比較して説明する」練習をする
アカデミックのライティング Task 1では、グラフや表などに書かれている数値を単純に列挙するだけでは十分ではありません。
大きな変化や共通点、差などを見つけ、「何が最も重要な特徴なのか」を整理して説明する練習が必要です。
問題ごとに英文を一から考えるのではなく、増減・比較・割合などを表す基本的な表現を身につけておくと対応しやすくなります。
3. ライティング Task 2・スピーキング:自分の意見を論理的に説明する
Task 2とスピーキングでは、自分の考えを理由や具体例とともに説明する力が重要です。
英語表現を覚えるだけでなく、「結論→理由→具体例」のように、伝える内容を整理してから英語にする練習も行いましょう。
ジェネラル・トレーニングでは、日常生活や仕事に近い文章・場面が多く登場します。そのため、必要な情報を素早く見つけるリーディングと、状況に応じたライティング Task 1を重点的に練習するとよいでしょう。
1. リーディング:文章ごとに読む目的を切り替える
ジェネラル・トレーニングでは、広告、案内、規則、職場関連の文書など、複数の種類の文章が出題されます。
文章を最初から最後まで細かく読むのではなく、「営業時間を探す」「条件に合う情報を見つける」といった設問の目的に合わせて必要な箇所を探す練習が有効です。
後半では比較的長い文章も出題されるため、「ジェネラルだから短文だけ」と考えず、長文読解にも慣れておきましょう。
2. ライティング Task 1:手紙の目的と相手に応じて表現を使い分ける
ジェネラル・トレーニングのライティング Task 1では、依頼、説明、苦情、お礼など、与えられた状況に応じた手紙を書きます。
重要なのは、伝えるべき情報を漏らさないことに加え、相手との関係に合った表現を選ぶことです。
友人に書く場合と、企業や担当者に書く場合では、適切な書き出しや表現の丁寧さが異なります。問題演習を通して、状況に応じた文体を使い分ける練習をしましょう。
3. ライティング Task 2・スピーキングはアカデミックと同じように対策する
Task 2とスピーキングはアカデミックと共通する部分が大きいため、「ジェネラル専用の対策」だけに学習時間を使う必要はありません。
自分の意見を理由や具体例とともに説明し、それを自然な英語で表現する練習を積み重ねることが重要です。
モジュールごとの違いに目が向きやすいものの、リスニングとスピーキングはアカデミックとジェネラル・トレーニングで共通です。
特にスピーキングは、知識として表現を覚えるだけでは、本番でその場ですぐに英文を組み立てて話せるとは限りません。
またライティングも、自分で書いた英文を読み返すだけでは、「質問に十分答えているか」「話の展開がわかりやすいか」「語彙や文法が適切か」といった点を客観的に判断するのが難しい技能です。
そのため、アカデミック・ジェネラル・トレーニングのどちらを受験する場合でも、問題を解くだけではなく、実際に英文を書き、第三者からフィードバックを受け、さらに自分の言葉で話すところまで練習することが重要です。
IELTSのアカデミックとジェネラル・トレーニングでは、リスニングとスピーキングは共通し、主にリーディングとライティングの問題内容が異なります。
大学・大学院進学や専門職登録ではアカデミック、移住や職業訓練などではジェネラル・トレーニングが使われるのが一般的ですが、最も重要なのはスコアを提出する機関が指定する試験を確認することです。
受験するモジュールが決まったら、それぞれの問題形式に合わせて対策を始めましょう。
特にライティングとスピーキングは、自分の解答が評価基準を満たしているかを一人で判断するのが難しい技能です。
オンライン英会話ベストティーチャーのIELTS対策コースでは、IDP監修のオリジナル問題を含む教材を使用し、アカデミック、ジェネラル・トレーニングの両方に対応しています。
ベストティーチャーでは、まずライティングレッスンで自分が伝えたい内容を英文にし、講師の添削を受けます。その後、作成した英文を使って音声練習を行い、スピーキングレッスンで実際に話します。
そのため、IELTSの問題を「解いて終わり」にするのではなく、自分で英文を組み立て、フィードバックを受け、それを実際に話せる状態まで練習できるのが特徴です。
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